不倫されたら慰謝料はいくらもらえる？
不倫（不貞行為）が原因で離婚や精神的苦痛を受けた場合、慰謝料を請求することができます。しかし、慰謝料の金額は状況によって異なります。以下に、慰謝料の相場や影響する要素、請求方法について解説します。
1. 不倫の慰謝料の相場
- 50万円〜300万円が一般的な相場
- 離婚しない場合：50万円〜100万円程度
- 離婚する場合：100万円〜300万円程度
- 特に悪質なケース（長期間の不倫・妊娠・家庭崩壊など）：300万円以上
2. 慰謝料の金額を決める要素
(1) 夫婦関係の状況
- 夫婦仲が良好であった → 慰謝料が高くなりやすい
- すでに夫婦関係が冷めていた → 慰謝料が低くなる可能性あり
(2) 不倫の期間と回数
- 一度きりの関係 → 慰謝料は低め（50万〜100万円）
- 長期間（1年以上）不倫 → 慰謝料は高くなる（200万〜300万円）
(3) 不倫相手の悪質性
- 配偶者が既婚者と知りながら不倫を続けた → 高額慰謝料の可能性
- 不倫相手が妊娠・出産した → 高額慰謝料の対象になる
(4) 不倫が原因で離婚に至ったか
- 離婚しない場合 → 50万〜100万円程度
- 離婚した場合 → 100万〜300万円程度
(5) 精神的苦痛の度合い
- うつ病になった・精神的に追い詰められた → 慰謝料増額の可能性
- 子どもへの影響があった → 高額請求の要因
(6) 夫婦の収入や資産
- 夫（妻）の年収が高い場合、慰謝料の金額も増える傾向
- 相手の経済状況により、支払い能力が考慮される
3. 慰謝料を請求できる相手
- 配偶者（夫または妻）
- 不倫相手（愛人・交際相手）
- 両方に請求することも可能（ただし二重取りはできない）
4. 慰謝料請求の方法
(1) まずは話し合い（示談交渉）
- 証拠を示し、話し合いで慰謝料を決める
- 公正証書を作成すると支払いの強制力が強まる
(2) 内容証明郵便で請求する
- 法的証拠として残るため、支払い逃れを防げる
- 相手が支払いを拒否した場合、調停や裁判に進める
(3) 調停（家庭裁判所）を申し立てる
- 夫婦間・不倫相手と直接交渉が難しい場合、裁判所を通して調停する
(4) 裁判（訴訟）を起こす
- 示談や調停が成立しない場合、最終的に裁判へ
- 証拠がしっかりあると、慰謝料の支払い命令が出やすい
5. 慰謝料請求の際に必要な証拠
- LINE・メールのやり取り（不倫関係を示すもの）
- ホテルの領収書やクレジットカードの履歴
- 探偵の調査報告書（証拠能力が高い）
- 写真や動画（不倫の現場を示すもの）
- 相手が不倫を認めた録音や証言
ポイント：
証拠がない場合、慰謝料を請求するのは難しいため、確実に証拠を集めることが重要。
6. 慰謝料をもらえないケース
- 証拠がない（不倫の事実を証明できない）
- すでに夫婦関係が破綻していた（別居して長いなど）
- 時効が過ぎている（不倫の事実を知ってから3年以内に請求しないと無効）
- 不倫相手が既婚者と知らなかった場合
7. 慰謝料の支払い方法
- 一括払い（最も確実）
- 分割払い（公正証書を作成すると未払い時に強制執行可能）
- 財産分与と相殺（財産分与の一部を慰謝料として充当）
8. まとめ
✅ 不倫の慰謝料相場は50万～300万円程度
✅ 離婚する場合の方が慰謝料が高くなる（100万〜300万円）
✅ 不倫の期間・回数・精神的苦痛の度合いで金額が変わる
✅ 配偶者・不倫相手のどちらにも慰謝料請求が可能
✅ 証拠がないと慰謝料請求が難しくなるため、確実に集めることが重要
✅ 時効（3年）に注意し、早めに行動する
慰謝料請求を確実に進めるためには、弁護士に相談するのがベスト。特に、相手が支払いを拒否したり、金額交渉が難しい場合は、法的な専門家に頼るとスムーズに進められます。